2019年大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」に登場する美川秀信は実在した人物です。
箱根駅伝の創設に尽力し、「日本マラソンの父」と呼ばれた金栗四三の親友であったとされています。
そんな美川秀信の生涯と逸話、金栗四三との関係性について解説していきます。
美川秀信と金栗四三との関係性
2019年大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」に登場する美川秀信は実在した人物をモデルにされています。
美川秀信は金栗四三と同様に熊本出身でした。
そのため金栗四三と同様に、玉名中学校に進学します。
金栗四三の同級生であったとされる彼の誕生年や没年、両親などの詳しい経歴は分かっていませんが、金栗四三と同級生であったということから、金栗四三と同じく明治24年(1891)頃に誕生したことが分かります。
当時、中学校とはだれでも入れるわけではなく、成績優秀なものが入学することができました。
同級生である金栗四三は玉名中学校において成績優秀であったため、東京高等師範学校(現在の筑波大学)に進学します。
美川秀信も金栗四三と共に東京高等師範学校(現在の筑波大学)に進学しているため、成績優秀であったとされています。
東京高等師範学校へ入学
2人は、明治43年(1910)4月、熊本から上京し東京高等師範学校(現在の筑波大学)に通い始めました。
入学したその年の夏休み、2人は揃って故郷である熊本へと帰ります。
その帰郷途中、2人は富士山の登山を試みましたが、登山準備などは全くしておらず、7合目で断念したとされています。
1年で終わった学校生活
その後、2人は1年生を終え、2年生へと進むこととなりますが、2年生へと進む頃には美川秀信は学校へと行かなくなっていました。
東京高等師範学校(現在の筑波大学)とはもともと教員になるための学校です。
しかし、美川秀信は教員になることを嫌がり、そのため勉学も疎かになり、2年生へと進級することはできませんでした。
一方親友の金栗四三は1年生の頃に出場したマラソン大会において1年生としては優秀な成績を治めたとして、当時の学校長である嘉納治五郎から激賞され、2年生の進級と同時に徒歩部(陸上部)に入部するなど、順風満帆な学校生活を送っていました。
美川秀信は結局学校から姿を消すこととなりましたが、親友の金栗四三は大変寂しがったとされています。
富士登山の経験
その後、親友の金栗四三は、前年に成し遂げることができなかった富士山登山に再びチャレンジし、富士山頂を成し遂げることができました。
富士山頂を経験した金栗四三は、富士の登山は日ごろ行っているマラソンや陸上競技などの、苦しさや疲労などが似ていると気付き、その後高地トレーニングを取り入れることとなります。
美川秀信とともに挑戦した富士登山は失敗に終わりましたが、その経験は金栗四三の競技人生において活かされることとなったのでした。
まとめ
2019年大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」で美川秀信を俳優の勝地涼さん、金栗四三を中村勘九郎さんが演じられています。
その他にも、三島弥彦を俳優の生田斗真さん、春野スヤを女優の綾瀬はるかさん、大森兵蔵を俳優の竹野内豊さんなどが演じられています。
この作品はオリンピックをテーマにした初の大河ドラマで、歴代大河ドラマの中では33年ぶりの近代史を扱ったテーマです。
このドラマを観ると2020年東京オリンピックは、少し違った視点で楽しむことができるのではないでしょうか。